実体験記-前兆のある薬も効かない片頭痛に負けないで生活を送るには
こんにちは。副院長の賀来裕貴です。
今回も、私の実体験を紹介したいと思います。
早速ですが、皆さんは『片頭痛』をご存知ですか?
なったことのある人は共感していただけると思うのですが、仕事も手につかなくなってしまうアレです。
横になって嵐が過ぎるのを待つしかありません。
昔は、周りから「頭痛ごときで休んで」とか「さぼりたいからでしょ」などと言われ、また仕事に穴を空けてはいけないからと責任感に押しつぶされて、プレッシャーに板挟みとなることもありました。
ですが近年では、テレビや雑誌などの影響もあり、『片頭痛』に対する社会的な理解度は増したように思います。
頭痛外来の登場には驚きましたからね。
それだけ多くの人が悩まされていて、社会に認知されたのだと思いました。
この記事ではその『片頭痛』の中でも、頭痛の前に必ず前兆があるタイプ(私の場合)の解説と分析、チャレンジしてみた対処法、見えて来たかもしれないゴールについて紹介したいと思います。
この体験記が片頭痛に悩まされている皆さんのご参考になれば幸いです。
それではご覧ください。
片頭痛の解説と自己分析
どの症状もそうですが、当人にしか分からない辛さがあります。
私が体験した症状の中で、この片頭痛はワースト1です。
それは、はっきりとした原因がわからず、私の場合は効果的な対処法が無かったからです。
片頭痛持ちの方ならご理解いただけると思いますが、発症すると回復までそれなりの時間を要するため、頭痛が出たら…という不安を常に抱えながら生活しなくてはなりません。
片頭痛が頻繁に出るようになった頃は、どうしたら良いのかわからず、ただただ嵐が過ぎるのを待つのみでした。
そんなある日、片頭痛が起きる前の前兆に気が付きます。
そしてネットで検索してみると、私と同じように前兆のある片頭痛の存在を知りました。
そして『頭痛手帳』を付けるようにアドバイスをしている医師がいることも知ります。
ここから、片頭痛との戦いが幕を開けます。
まずは片頭痛の前兆を知ろう
片頭痛持ちの方で、症状の出方にはある程度の規則性がある事をお気づきの方は多いのではないでしょうか。
そこまで考えたことの無かった方は、ぜひ分析してみてください。
きっとあなたのパターンが存在しているはずです。
前兆はギラギラ、あくび、便意
私の場合はこうです。
- 突然視野に「ギラギラ」「チカチカ」が映り込む。動きの残像が残る。段々と視野自体が狭くなり、視界の中心部がわずかに見える程度になる。これが10分ほど続く。
例えば、こう見えていたものが…
こんな感じになります。 - そして急に視野が回復、普通に見えるように。と同時にあくびが出始める。これが始めの10分ほど。
- 段々と頭が痛くなってくる(私の場合は、特に右のこめかみと眼球の裏辺り)。寒気を感じ始める。顔色は白くなるそうです。音と臭いに敏感になる。幻聴(音楽)が聞こえる事もある。
- 吐き気が出てくると同時に、おなかを下す。
- 嘔吐。
症状は頭痛、嘔吐、下痢&more
しめて、30~40分の間に上記の事が起これば完成形です。
もうこうなれば症状から逃げる事は出来ません。
その後は、激しい頭痛と持続する吐き気、下痢、悪寒などの症状が同時に発生、長い時で丸一日症状が持続します。
ピークの時は辛くて動けません
症状が出てから動けるようになるまで、早い時で半日かかります。
何も手に付かず、ただ時間が過ぎるのを待ちます。
そのうちに意識が遠のき、気が付くと症状が段々と回復していくの繰り返しです。
長い時ですと、動けるようになるまで丸1日はかかります。
動けるようになってからも多くの場合、鈍い頭痛は持続します。
痛みで死ぬかと思いますが、死なないようです。
仕事にはなりません。
いつから?
今思い返せばですが、一番初めは中学生の頃だったと思います。
ゲームを長時間やった後に、視野(目に見えるもの)に「ギラギラ」した感じが残り、その後頭痛が出て、吐き気がしたのを覚えています。
その後、しばらくは片頭痛の記憶はありませんが、次に感じたのが社会人になってからです。
脳外で診てもらう。検査は受けてみましょう!
頻度が増え始めたのは、15年ほど前から。
前職の時です。
一番多かった時で月に3回。
2日続けて発症したこともありました。
この頃は時間も不規則でしたし、ストレスもそれなりにあったと思いますので、そのような事も影響していたとは思います。
1番辛かった時は、頭を何かで殴られたような痛みと、幻聴(ずっと音楽が聞こえてました)、吐き気に苦しみながら、意識が無くなっていた状態でした。
心配して頂いた方に脳神経外科を紹介して頂き、診察を受けたこともあります。
CTを撮り、検査は問題なし。
「脳には問題ない。ただの片頭痛だね」と言われ、前兆があるケースでは、片頭痛になりそうになった時点で薬を飲むと、症状が改善されることがあるようで「これを飲むと楽になるよ」と薬を処方されました。
薬効かない!
痛み止めの鉄板ロキソニンは勿論の事、他にはイミグラン、カフェルゴット、ゾーミック、マクサルト等の抗片頭痛薬も試してみましたが、私には全く効果がありませんでした。
この時はあまりにも無知で、どの薬も効果を示さない事もあり、脳神経外科の医師に「最近、頭痛外来というものが出来てきている様なのですが、そちらで診てもらった方が良いですか?」と尋ねて、「そんなところに行ってもやる事は同じだから」と言われ、色んな意味でガッカリしたのを記憶しています。
その後も片頭痛は改善せず、酷い頭痛と吐き気などで苦しみ、救急搬送されたこともあります。
その際もCTを撮り、脳は問題なし。
この時は点滴で吐き気止めを投与されましたが、これも全く効果はありませんでした。
原因が見当たらないだけに、いつくるかもしれない頭痛に不安を覚えていました。
ただ不安を抱えていても解決しないので、対処法を独自に考えることに。
まず始めに、私の場合は何の薬も効かないので、その点を受け入れ(諦め)ました。
結論:脳の過剰反応
この頃になると医学知識も増えていましたので、片頭痛になるたびにデータを取り、私が学びえた知識で分析してみました。
私が総合的に出した答えは、「脳の一時的な過剰反応」となりました。
悪化を未然に防ぐ
そこで私が定めた目標は、自力での片頭痛コントロールです。
どうにか最悪の状態になるのを防ぐ為の手立てを考えます。
自己分析の結果、以下の事が分かりました。
片頭痛を作り出す考えられる要因たち
ベースになる要因で考えられるのが疲れや精神的ストレス。
不規則な生活も一因でしょう。
性格も要素になる気がします。
ストレートネックを指摘する人もいます。
個人的にはっきりしているのが、現在の道に進んでから頻度は減ったので、環境による影響は間違いなくあります。
片頭痛スイッチ
親類に片頭痛持ちがおり話してみたところ、頭痛あるあるを発見。
発症自体のスイッチ・きっかけとしては、緊張状態からの解放またはその逆、強い光による刺激、気温や湿度の影響、熱がこもった状態による体温の急激な上昇、季節の変わり目など共通しているものがありました。
対処法としては、急に気を抜かないように常にほどほどに気を張る。
気分の抑揚をつけすぎない。
光の点滅など見続けないようにするなどです。
これに気を付けるだけでストレスになるのですが…
私は、強い光と光の点滅は見続けないように気を付けています。
あとは、熱がこもって体温が上がりすぎないように服で調整するよう心がけています。
加速装置を発見
それは『あくび』です。
眠くないのに頻発する、いわゆる『生あくび』。
心当たりのある、片頭痛持ちの方は多いのでは無いでしょうか?
生あくびは、疾患の際にも出る体のサインの一つです。
これを見抜けることで、経過は変わってきました。
前兆が出てからの『生あくび』は、特にしてはいけません。
それでもなってしまった時の対処法
- 薬を飲む → そもそも効果が無いことと、極力自力で解決したいので却下
- ひたすら寝る → 今までと何ら変わらず、嵐が過ぎるのを待つのみ
- 頭、首を硬いもので押してみる → 効果無し
- 頭、首を冷やす → 効果無し
- 温める、マッサージをする → 効果無し
- 最低限の浅い呼吸で瞳孔を開くイメージで安静にする → 効果あり:上手くいくと1時間ほどで復活出来る事がある。が、上手くいく確率は50%ほど。
- CTで多角度から観察し、首と頭のおさまりが良い位置を見つけ、その姿勢で安静 → 効果あり:これを試してから復活率は今のところ100%。
現在
今現在、片頭痛になりそうな前兆を感じる頻度は年5回ほど。
前兆が起きても回復することが多く、上手く自分の力でコントロールできています。
まとめ
いろいろな方法を試行錯誤し検証してみましたが、皆さんができるものとして試していただきたいのが、前兆を感じたら
①出来るだけ暗い環境で
②生あくびを我慢しながら
③頭を心臓よりも下げた状態で
④猫の様に体を丸めた姿勢をとる。
方法です。
早い時は10分ほどで持ち直し始めます。
見えて来たかもしれないゴール
私の場合ですと、「ここまで来たらもうダメだ」と思うほどの前兆がありましたが、症状に進むことなく1時間ほどで回復しました。
それはCTで分析しないとできないので、私しか試せていないのです…
ただ、もしもこの仮説があっているのであれば、上部頸椎部での骨のずれが影響していることになります。
ぜひとも他の方でも検証したいところです。
ちなみに~専門家の話~
最近、頭痛外来で診察されている医師の方とお話する機会がありました。
その方によると、片頭痛の罹患者は圧倒的に女性が多く、症状自体は年齢を重ねるほどに出にくくなるそうです。
一定数、遺伝もあるようです。
女性の場合はホルモンバランスが落ち着いてくると、段々と症状が出にくくなる傾向にあるとの事でした。
最後に
今回の記事を手掛けている時に、ケアを提供させていただいているT様に「体験談見てます。」とお声をかけて頂きました。
初めての事でしたので嬉しくて戸惑ってしまい、まともなお礼も申し上げることが出来ませんでしたので、こちらで改めましてお礼申し上げます。
励みになります。
ありがとうございます!
今後も少しでも症状に悩む方のご参考になるような、自分で体験し感じたことを投稿していけたらと思います。

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